お客様への窓口＆着付けを学ぶ「受付スタッフ」
着物に関わる仕事として、日々多くのお客様へ「非日常の着物の楽しみ」を提供するレンタル着物店。京都の老舗レンタル着物店である「岡本」監修のもと、実際にどのようなお仕事をしているのか、魅力ややりがいを含め、お伝えしていきます。
お客様の「なりたい」を叶える提案をする
レンタル着物店の受付スタッフのお仕事
「レンタルきもの岡本」へ入社した方は、全員がまず受付スタッフとしてスタートします。レンタル着物店でのお仕事やお客様への対応を覚えながら、実際にヘアセットや着付けをご提供できるスキルを身に付けるまでの期間です。元々の経験やスキルにもよりますが、だいたい半年～1年半ほどの期間、受付スタッフを担当することとなります。
新卒入社1年目の受付スタッフMさん
美容専門学校を卒業後、岡本に入社されたMさん。お客様から直接「ありがとう」「とてもよかった」と声をかけていただけることがやりがいだと感じているそうです。受付スタッフの仕事内容をMさんに伺いました。
受付スタッフの1日のタイムスケジュール
- 8:30 店舗へ出社し、制服への着替えや身支度などを済ませたら、店舗のオープン作業をします。
- 8:50 朝礼にて、その日のスケジュールやご予約状況を確認します。
- 9:00 お客様がご来店されるので、予約プランの確認やお会計などの受付業務をします。そのままお客様のお着物のお見立て、着付けまでのご準備のお手伝いをします。1組あたり15～30分程度の対応時間です。
- 13:00 午前中のお客様のご来店のピークが過ぎ次第、順番にお昼休憩を取ります。
- 14:00 午後にご来店されたお客様の対応をします。また着物のご返却の受付なども行います。
- 18:00 閉店時間が過ぎると店舗の清掃作業や明日の準備を行います。時間があるときはスタッフ同士でヘアセットや着付けの練習をします。
- 18:30 退勤後は同年代のスタッフと食事をしたり、ヘアセットの練習をしたり、自由に過ごします。
レンタル着物店の受付スタッフのお仕事内容
お客様のお迎え・予約プランの確認
京都で過ごす1日のはじまりに、笑顔でお出迎え
ご予約いただいたお客様のお迎えと予約プランの確認、お会計を担当します。岡本にはレンタルプランが複数あるため内容が間違っていないかの確認をしています。また、プランの当日変更も可能ですので、お客様のご要望をお伺いして案内をします。
受付はご来店されたお客様が最初に顔を合わせる場所。これから京都散策を楽しまれるお客様に、気持ちよく1日をスタートしていただくためにも、笑顔のお出迎えがとても大切です。繁忙期になると1日に50組以上のお客様がいらっしゃいます。ワクワクした気持ちをお届けできるよう、どんなに忙しくても笑顔を忘れないように気を付けています。
お見立て
お客様の「なりたい姿」をお客様以上に考える
プランのご確認が終わりましたら、プラン内容に合わせてお着物・帯・帯どめなどのお見立てをします。各店舗1,000点以上の着物をご用意していますので、お見立ての時間そのものを楽しんでいただけるようにご案内しています。
お客様はInstagramやTikTokなどを見て、「これが着たい！」というイメージが固まっている方と、あまりこれが着たいとは決めていらっしゃらない、全部お任せしたいという方の両方がいらっしゃいます。イメージが固まっているお客様には、そのイメージをご共有いただいた上で適切にアイテムをご用意する必要があります。
反対にイメージが固まっていないお客様には、どんな色のものが着たいか、私服はどのようなものが多いか、どこへお出かけされるのかなど質問をし、こちらからご提案をする必要があります。何種類もお出しするのではなく、よりお好みに合うような2～3点をお見せすることで、余計に悩まずに決めていただけるような配慮も大切です。
店舗内での撮影
お着物姿をより美しく、思い出の写真に収める
岡本の店舗はそれぞれのお店ごとに工夫を凝らしたフォトスポットがあり、着付け・ヘアセットが終わった直後の最も美しい姿を、自由に撮影していただけます。お客様ご自身で撮影いただくことも可能ですが、スタッフが撮影のお手伝いもさせていただきます。
京都旅行の思い出の1枚にしていただけるよう、Instagramなどに掲載されているような「映える」写真を撮影するため、お客様のポーズや立ち位置にアドバイスなども必要です。
また、スタッフ同士の着付け・ヘアセットの練習などをした際も、店舗のInstagram用に写真撮影を行うこともあります。
返却された着物の受け取り
お客様から「ありがとう」の声をいただく瞬間
着物をレンタルされたお客様が再度ご来店され、お着換えと着物一式をご返却くださいます。京都で過ごされた1日の思い出を大切にしていただけるよう、やはり笑顔での接客を大切にしています。
この時、お客様から「とてもよかった」「着物を選んでくれてありがとう」といった感謝のお言葉を直接かけていただけることが多いです。お客様の心からの笑顔が見られるのが、受付スタッフとしてのやりがいだと感じています。
レンタルきもの岡本で着付け師になるための第一歩といえる受付スタッフのお仕事。ただ「受付」をするのではなく、お客様のご要望を適切に汲み取り、よりよい提案をするという着物のプロならではのやりがいがあります。着付け師やヘアセットとして活躍する基礎が、このお仕事に詰まっているようです。
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受付スタッフから見たレンタル着物店の「やりがい」
お着物を選んで着ること自体を京都旅行の思い出にしていただける
当然ではありますが、レンタル着物店にご来店されるお客様のほとんどが、京都への観光客の方です。非日常を楽しむため、普段はあまり着ることのない着物をレンタルしてみようと考えていらっしゃいます。
着物で京都の町を散策する楽しさを体感していただくため、お客様が思う以上の「理想の姿」をご提案できるように、お見立てをしています。
着付けやヘアセットをされたお客様から「あなたが選んでくれた着物、とても気に入りました」と言っていただけた瞬間など、「やりがい」を感じます。
中には「この着物が着られたことが1番の思い出」とまで言ってくださる方までいらっしゃいます。多くのお客様の思い出に彩を添えられるのが、受付スタッフのやりがいです。
受付スタッフから見たレンタル着物店の「働きやすさ」
スタッフ同士の仲がいいから、なんでも質問できる
岡本のスタッフはほぼ全員が女性です。私と同じく新卒入社の人から、何年も着物に関わる仕事をしてきた方まで、経歴も年代も幅広い方がいますが、本当にみなさん仲がいいです。
お客様に楽しんでもらいたい、素敵な思い出をつくってもらいたいと本気で思える方が多いからか、自ずと仲間を気遣い、優しくできるのかもしれません。
わからないことをすぐに質問したり、大変なときに助け合ったり、そういうことが自然とできる雰囲気が、岡本の働きやすさだと思います。
レンタルきもの岡本について
京都の老舗レンタル着物店
レンタルきもの岡本は、創業190年を超える老舗織物店「岡本」の着物レンタル専門店。着付けやヘアセットの技術力が高いと評判を集めています。
未経験からでも着付け師・ヘアセットとしてプロになれる教育体制が確立されているのも特徴です。