着付けは難しいイメージがありますが、独学でも習得できるのでしょうか?教室に通う時間がない人やついていけるか不安な人は、独学で学んでみたいと思うかもしれません。ここでは、着付けを独学で習得する方法や独学のメリット・デメリットを解説します。
着付け自体は、独学で習得できます。独学方法として一般的なのは動画学習です。今はYouTubeやTwitterなどで着付けの動画をたくさん見つけられます。文字や写真だけでは理解できない作法でも、動画であれば分かりやすいでしょう。動画は無料で学べるのがメリットです。
インターネット上にある動画だけで学習すると、情報が整理されておらず、学べる量も少ないため、満足できるまで学べないかもしれません。そんなときは、DVDがおすすめです。着付けを行う準備から着付けの流れまで、体系的に学ぶことができます。補助的な知識も習得しやすいです。
本でも学べます。本もコストが安いのがメリットです。しかし、本のみでの情報では理解しづらい点も出てくるでしょう。動画を併用すると学びやすくなります。
着付けを独学で学ぶメリットは、コストです。動画視聴は、インターネット環境が整っていれば無料で学べます。本やDVDも着付け教室と比較すれば安いです。費用を抑えたい場合は、独学が向いているでしょう。
また、自分のペースで学べる点も、独学の大きなメリットです。教室に通う場合は、受講時間が決められていることが多く、教室に合わせて仕事や生活をコントロールする必要が生じます。独学なら、空いた時間を利用して負担なく学習できます。
独学で着付けを学ぶ最大のデメリットは、正しい着付けを身につけられる保証がないことです。独学すると、自分なりの解釈が加わってしまいがちで、間違えた知識を習得するケースも少なくありません。初心者が独学で正しい着付けを習得するハードルは高いです。
着付けは、単に着物を着るだけではなく、着物を着て長い時間を過ごせなければ意味がありません。歩くと崩れてしまったり、帯が苦しくなってしまったりといったトラブルが起こる可能性があります。正しい着付けを学べているか判断できないことが、独学のデメリットと言えるでしょう。
では、ただ着付けができるようになるだけではなく着付け師になりたいときに「資格を取得しよう」と思ったときはどうでしょうか。国家資格である「着付け技能士」を例に挙げ、実際に独学で資格が取得できるようになるのか説明します。
着付け技能士とは、着物の着付け技術を認定する国家資格で、日本の伝統文化である着物の着付けを正確かつ美しく行うための技能を証明するものです。この資格は、着付けの専門技術を持つことを示すため、結婚式や成人式などの式典での着付けをはじめ、日常の和装にも対応できる技能を有することを証明します。
着付け技能士の資格は、1級から3級まであり、級が上がるほど高度な技術が求められます。試験は学科試験と実技試験に分かれており、学科試験では着物の歴史や種類、着付けに関する知識が問われます。実技試験では、実際に着物を着付ける技能が評価されます。
着付け技能士の資格を独学で取得することは、理論上は可能ですが、非常に難しいです。その理由は下記の通りです。
着付けは手順や手技が非常に重要です。正しい手順で着物を美しく着付けるためには、熟練した指導者から直接指導を受けることが望ましいです。独学では細かな手技や手順を正確に習得するのは難しく、誤った方法が身についてしまうリスクがあります。
独学では書籍や動画を通じて学習することになりますが、これらの教材はあくまで補助的なものです。特に実技に関しては、直接のフィードバックがないため、自己流で誤った方法を覚えてしまう可能性があります。
独学では自己管理が重要です。着付け技能士の資格取得には多くの時間と労力が必要であり、独学ではモチベーションを維持するのが難しい場合があります。
着付け技能士の資格を目指す場合、やはり独学ではなく既に着付け師として活躍している人に教わったり、実際に働いて実績を積んでいくのが良いでしょう。
着付け自体は独学で学ぶことができます。独学は、コストがかからないことがメリットです。動画やDVD、本を利用して学ぶことができます。しかし、正しい着付けを習得できない可能性があることは、独学する大きなデメリットです。独学には相応のメリットとデメリットがあることを理解した上で選択すると後悔しません。
もし、趣味で着物を着てみたいというだけではなく、仕事としての着付け師に興味がある場合は、未経験で着付けの知識がなくてもチャレンジできます。一生モノのスキルを習得する方法を解説しているので、ぜひ、チェックしてください。
レンタルきもの岡本は、創業190年を超える老舗織物店「岡本」の着物レンタル専門店。着付けやヘアセットの技術力が高いと評判を集めています。
未経験からでも着付け師・ヘアセットとしてプロになれる教育体制が確立されているのも特徴です。