こちらの記事では「男性も着付け師になれるのか?」という疑問にお答えしています。結論から言うと、男性ももちろん着付け師の資格を取得が可能。着付けの資格にはどのようなものがあるのか、また男性着付け師ならではのメリットなどをまとめています。着付け師を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
「着付け技能士」は、着付け師の資格のひとつです。こちらの資格は男女ともに取得が可能であり、「一級着付け技能士」「二級着付け技能士」の2種類に分かれていますが、いずれも取得するためには試験を受験し、合格することが必要です。
試験は社団法人全日本着付け技能センターが実施しており、受験資格として下記の実務経験が求められます。
こちらの資格試験は、1級・2級ともに専門的な知識が問われる内容となっています。学科試験においては、2級は着物の歴史や男女の着物の違い、着物のたたみ方や小物の種類や用途などが問われ、1級の試験では2級の内容に繊維の知識が追加された内容となります。
また実技試験では、2級は浴衣や街着、訪問着などを指定時間で着付けることが必要です。さらに1級では2級よりも着物の種類が増える点が特徴で、留袖や中振袖など本格的な着物の着付け技術も求められます。
上記でご紹介したとおり、男性も着付け技能士の資格を取得可能です。そして、着付け師として仕事をする上で男性ならではのメリットもあります。
これまでに着物を着たこと経験がある方は実感しているかもしれませんが、着物を着付ける際にはある程度の力が必要です。例えば帯を占める時、紐を結ぶときにはどうしても力を入れる必要があります。男性の場合は女性よりも力が強い人も多いため、美しい仕上がりになることが多い点に加えて、動いても着崩れしにくくなるといわれています。こういった面から、動きの多い舞台などの着付けでは男性の着付け師が多く活躍しています。
このような面から、着付けを行うときにはあえて男性の着付け師に依頼をする人もいるようです。
着物の着用経験と着用希望の有無を調査したアンケートでは、「着物を観光地で着用したことがある」「着物を観光地で着用したい/着用の予定がある人」と回答した人は全体の57%と半数以上に上っています。また京都においては、52.3%の人が「着物を着用したことがある観光地」として挙げているため、さまざまな観光地の中でも特に京都は着物の着用をしたいと考えている人が多いと考えられます。
以上から、男性が観光地で着物を着る場合には気安く同性の方が遠慮なく要望を伝えられる面があり、観光地の着付けサービスにおいては男性着付け師が求められる可能性もあると考えられます。
着付け師は女性というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、男性も着付け技能士の資格を取得可能ですし、場所によっては男性着付け師の需要が高いと考えられるところも。さらに、男性着付け師ならではのメリットもあります。
このように、着付け師の資格は性別での制限が設けられておらず、男性も着付け師として活躍することが可能です。着付け師として活躍したいと考える場合には、着付けについて一定の需要がある観光地のレンタル店で実践を積みながら技術を磨いていくことを視野に入れてみてはいかがでしょうか。
レンタルきもの岡本は、創業190年を超える老舗織物店「岡本」の着物レンタル専門店。着付けやヘアセットの技術力が高いと評判を集めています。
未経験からでも着付け師・ヘアセットとしてプロになれる教育体制が確立されているのも特徴です。